「各卓写真はぜひ撮りましょう!」の巻

ウェディングスナップ撮影 40,000円  雫写真事務所

     

 ブライダルの業界では、今、「カクタク」という用語をよく使います。
 
 これは、各卓写真」のことで、「披露宴会場内の”丸テーブル”ひとつひとつ、新郎新婦を交えて、出席者全員で、記念写真を撮る」ということです。「フォトサービス」「フォトクルーズ」「テーブルフォト」「フォトラウンド」と呼ぶ場合もあります。

 大人数の披露宴だと、「あの人の写真が1枚もなかった」なんてことがよくあるのですが、「各卓」をやると、全員の顔を確実に撮影でき、ゲストの皆さんに後で「披露宴出席のお礼状」などを書く際に、この写真を同封でき、相手にも喜ばれます。
 また、「高齢者」とか「足の悪いお客様がいる」ご 親族の席の場合、新郎新婦のいるメインテーブルへ出向いて一緒に写真を撮るのは容易ではありません。ですから、新郎新婦が親族席のほうに出向いてきてくれて、記念写真を撮ることは貴重です。

 各卓写真は、すごくいい演出だと思うのですが、今の披露宴は「時間のかかる映像演出が増えた」ことから、この影響で、式場側が「各卓写真撮影は時間がかかるのでやめて下さい」とストップをかけるケースが増えているようです。たしかに、各卓写真に慣れていないカメラマンや司会者や会場スタッフの場合、「8卓撮るのに30分もかかった」なんてことが起きますから、式場側が嫌がるのもわからないではないです。

 ただ、「各卓写真」の演出も、ここのところ徐々に浸透してきて、撮影するカメラマンも司会者も現場スタッフも、かなり慣れてきました。以前は、「披露宴進行表」を作成する際に「1卓撮影に2分かかる」と計算していましたが、今は、
「1卓あたり1分」で計算してもいいのではないか? と思われます。

 もし、式場のプランナーさんが「1卓=1分なんて無理ですよお」と言ったら、それは、「うちの式場のスタッフは三流です」と自白しているようなものですから、そこでの挙式はキャンセルしたほうがいいかもしれません。

 当事務所の場合、「速さも技術」と考えており、司会者や会場スタッフがしっかりしていれば、「1卓=30秒」も可能です。30秒でも、「目つぶり(瞬き)」に備えて、「メインカメラで2枚 予備用カメラで2枚」の「計4枚」をちゃんと撮影します。(一般的なカメラマンは2枚しか撮りません)


 ただ、「各卓撮影」の大きな障害になるのが、「席を離れているお客さんがいる」ということ。実は、最近は「禁煙の披露宴」が多く、「喫煙室は、離れた別の場所にご用意」というパターンがあり、愛煙家の方数名が常に席を離れているのです。また、お酒が進むと、「ちょっとトイレへ」という人もいますし、「ちょっとお化粧なおしに」という女性もいます。こ のため、「各卓写真撮影」を始める前に、司会者から、「このあとで、各テーブルごとに集合写真を撮りますから、皆様、お席から離れないようにお願いしま す」というアナウンスが必須です。
 
 参考までに、各卓撮影を迅速に行うための条件を以下に記します。

1.「司会者が事前アナウンスをきちんと行なう」・・・ ただ「席を離れないで」だけでなく、「立ち方」や「並び方」を説明してくれる。1番最初のテーブルを撮影しているときに、「みなさん、よくご覧下さい。これが見本です。このように並んで下さいね」と解説する。そして、「次はどこそこのテーブルに行きますから準備して待っていてくださいね」とも加える。

2.「どういう順番でテーブルを回るのか、会場のキャプテンとカメラマンとで、打ち合わせをしておく」
・・・・回る順番は、各会場のやり方というのがあるので、打ち合わせというよりも、「うちは、松竹梅の順番で行くよ」と伝えてくれればいいです。カメラマンは会場のやり方に従います。

3.「会場のスタッフが、次に行く予定のテーブルに先回りして、お客様を立たせて並べておく」・・・各卓撮影において、時間がかかるのは、「並べる作業」です。これをカメラマンではなく、会場スタッフが先にやっておいてもらうと、すごく早くなります。

4.「お客様のカメラを預かって撮影するのはNGとする」・・・特に、新婦の友人席で多いのですが、「カメラマンさん、私のスマホでも撮ってよ」「これで撮って」「私も」「私も」「私も」、というもの。これはいくら時間があっても足りません。各卓写真はあとで新郎新婦から、その写真データをもらえばいいものです。ご遠慮いただけると助かります。もし、「どうしても」という場合は、「1卓につき、カメラ1台だけはお預かりして撮影します」というふうにして下さい。それなら、そんなに時間はかかりません。誰か1台撮影すれば、あとはお友達同士ですから、そのデータを転送すればみなさん受け取ることができるはずです。気の利いた司会者の場合、こういうのもわかっていて、「1台だけってことにしましょうか?」と、司会の方から提案してくれます。
 
以上、要するに、
カメラマン一人だけでなく、スタッフ全員が一致団結して協力すれば、いくらでも早くできる、ということです。

 なお、「歓談をメインに考えている」披露宴では、最近は、「各卓写真 プラス そのテーブルでしばし歓談」というのも増えています。これは、ゲストの皆さんにとって、「自分たちは座ったままで飲食もできて、そのまま新郎新婦と間近で談笑できる」と、とても喜ばれます。
 この場合は、「10卓で50分」なんていうこともあります。これですと、ゲストの皆さんのカメラを預かって撮ることも余裕で可能です。会場によっては、新郎新婦用のイスを用意して、それぞれのテーブルで新郎新婦にも腰掛けてもらってゆったりと歓談する場合もあります。そのほうが楽です。このように「各卓訪問」を「メインの演出」にしてしまうのも良案です。



 ところで、
「キャンドルサービスも各卓写真も両方やりたいんです」という新郎新婦からの要望に対して、式場のプランナーが安易に、「では、キャンドルサービスをしながら、同時に、写真も撮りましょう」という提案をしてくるケースがあります。でも、これは、「現場のことを何もわかっていない」人です。
「真っ暗のまま、お客様に立ってもらい、並んでもらうと足元が見えなくて、イスとか引き出物にけつまづいて転倒する危険性もある。写真もきれいに撮れない。(暗くてピントを合わせられない)」
「写真撮影のために、いったん、そのときだけ照明をつけてもらう場合は、"暗いことが雰囲気"である、キャンドルサービスの意味が無い」

 このように、いっしょにやるべきことではないんです。ドラジェサービスとか、バルーンスパークなど、「会場を暗くしない」演出であれば、可能ですが。

 それから、演出盛りだくさんの披露宴の場合、どうしても「各卓写真の時間」を確保できない場合もあります。こんな時に、「じゃあ、私たちが入っていなくてもいいので、お色直し中座中に、ゲストだけで各卓写真を撮っておいてください」と要望なさるお客様がいますが、これも無理です。
繰り返しになりますが、中座中の時間というのは、
○「禁煙の披露宴が増えた結果、中座中に、宴会場を出て、喫煙コーナーに行く客が多い」
○「トイレに行く人が多い」
○「別のテーブルへおしゃべりに行く」
○「別のテーブルにお酌に行く」
というものであり、ゲストが自席を離れている可能性が非常に高いのです。ですから、中座中の各卓写真撮影は事実上不可能です。


<お客様を待たせてしまうことへの心配>
 ある「質問サイト」を見ていたら、「各卓写真の撮影中、撮影していない人たちのテーブルの人には、待たせてしまうことになり、失礼にあたるのではないか?」と心配されている新郎新婦様がいました。心優しい人だと思います。でも、今は「1卓=1分」くらいですから、そんなに待つことはなく、心配ご無用だと思います。

<時間の余裕がある時は、フォトプロップスはいかがですか?>
 「ただ、並んでいるだけの写真はつまらない。時間の余裕はあるので、なにかやりたい」とお考えの方、こんなのはどうでしょう?
実は、この写真に写っているゲストの手には、「H」「A」「P」「P」「Y」という字の形をした風船を持っていただいています。つまり、「HAPPY」というわけです。





 また、こういった「吹き出し文字」とか「つけヒゲ」とか「目出しマスク」とか、そういう小物を持ってもらうのも最近流行っています。ただ、あとから写真を見た際に、「顔がちゃんと写っていない」ので、「面白い演出」ではあるものの、「記録写真」として考えるとよくないかもしれません。なので、「最初に何もしない状態でまず1枚。その後、変装してもう1枚」という「2枚撮影」がいいと思います。

※要注意! ・・・こういう小道具を使用すると、「道具を渡す」〜「選んでもらう」〜「手に持ってもらう」〜「スタッフが回収する」といったことで、とても時間がかかります。無駄な時間を省くために、あらかじめ、同じセットを「2組」用意しておいて、「A卓を撮影している間に、別のスタッフが先回りして、B卓のお客さんに小道具を渡しておく」というようにしておくと、大幅に時間を短縮できます。







<いろいろなポーズで>
 これも、「時間に余裕がある」場合なんですが、「同じポーズだけじゃつまらない」という場合。いろんなポーズで各卓写真を撮る場合があります。
定番の「ピース」、「ウィッシュ!(最近また復活)」「トゥース!」「ガチョーン!(古過ぎる)」などなど。テーブルごとに違ったポーズで写真を撮るのも面白いです。

<BGM選曲>
各卓写真を撮っている間のBGMも意外と大事です。時間がなくて急いでいる時は、「ちょっとアップテンポ」の曲にしましょう。てきぱき、動きやすくなります。



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